ゲーム コラム

「ネットフリックス」が正式にゲーム配信サービスを開始

動画配信サービスプラットフォーム「ネットフリックス」は、11月3日に正式にゲーム配信サービスを開始した。既に会員になっている方なら新しい料金を支払う必要がなく、配信した5つのゲーム作品をダウンロードする事ができる。「ネットフリックス」は「アップル」社などの大手に対抗するために、ゲーム配信サービスを通じて事業を拡大しようとしている。

最初に配信する会員向けの無料ゲームは、『Stranger Things: 1984』、Stranger Things 3: The Game」、『Frosty Pop』、『Amuzo & Rogue Games』、『Frosty Pop』の5タイトル。

配信するゲームを見ると、アメリカの人気ドラマを原作とした2つのタイトルを除いて、他の3つのゲームはパズルゲームとカードゲームで、グラフィックもインディーゲームによく見られるドット絵スタイルを採用している。これらのゲームのクオリティが高いとは言えないかもしれないが、無料で配信されているので、プレイヤーにはご満足いただけると思う。

「ネットフリックス」は自社のゲーム事業を展開するために、2021年7月に、「Electronic Arts」や「Facebook」の元幹部であるMike Verduを同社の新しいゲーム事業を担当する副社長として起用した。さらに9月には、『Oxenfree』や『Afterparty』を開発した「Night School Studio」を買収した。

「ネットフリックス」は以前からゲームの映画&アニメ化作品に強い関心を持っており、これまでは『ウィッチャー』、『Dota』、『悪魔城ドラキュラ』、『バイオハザード』の映画化作品を手がけ、『ソニック』、『リーグオブレジェンド』の映画&アニメ化作品を制作している。

しかし有名な映画作品のゲーム化については、「ネットフリックス」の準備はまだ整っていない状態。例えば、最近世界的に大ヒットした「イカゲーム」に関しては、「ネットフリックス」が公式オンラインショップでグッズを販売する以外に、利益を獲得する方法を見つけられなかったという。

だが、オンラインゲーミングプラットフォーム「Roblox」では、すでに「イカゲーム」の内容に似ているゲーム作品『Fish Game》』がリリースされており、「Steam」にも似たようなゲーム『Crab Game』がリリースされている。いずれのゲームも、大ヒットしている。

少し時間がかかるが、将来的には「ネットフリックス」の自社ゲーム事業の展開で、ゲーム化に関する問題が解決されると予想されている。動画配信サービスの分野では、「ネットフリックス」は業界トップだといっても過言ではないけど、ゲーム分野においては、「アップル」社の「Apple Arcade」にはまだ及ばない。

一方、「アップル」社のゲーム事業はかなりの利益を上げており、海外メディアの報道によると、2019年度に「アップル」社が「App Store」からの売上だけで獲得した利益は85億ドルに達し、「任天堂」、「ソニー」、「マイクロソフト」の3社の合計利益を上回っているという。

また「アップル」社の「Apple TV+」も好調で、リリースから2年の間で『グレイハウンド』、『フィンチ』等のハイクオリティな映画を制作し、知名度と商業的な成功を収めている。

「ネットフリックス」がこのような大きな動きで、ゲーム分野に進出している。長期的に見れば、自社のメディア事業をゲーム事業と連携させる事が、「ネットフリックス」の最終目標なのかもしれない。今後も引き続き、「ネットフリックス」のゲーム事業の展開に注目していきたい。

 

 

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