最近、「Newzoo」社は「2021年世界ゲーム市場レポート」を発表した。レポートによると、世界のゲーム市場の規模は2021年の1758億ドルから、2024には2187億ドル以上に成長するとのこと。
2019年から2024年にかけて、ゲーム市場は8.7%の成長率で成長し続け、2023年には2000億ドルのハードルを超え、2024年には2187億ドルに達すると予想されている。
世界のゲームユーザー数はまだ30億人に満たさないため、2021年の世界のゲーム市場の売上高は1758億ドルとなり、前年同期比は1.1減となることが予測されている。これは主に、PCとコンシューマー市場の縮小が原因となっている。
2021年のPC市場は、前年比2.8%減の359億ドルとなる見通しだ。一方、コンシューマー市場は8.9減の492億ドルとなる見通しである。減少の主な理由は、2019年のコロナウィルスがもたらす影響が今年も続いており、そのせいで有名なゲームタイトルの発売が遅れたり、新しいゲーム機のハードが不足したりしていること。
「Newzoo」は、2021のモバイルゲーム市場の消費支出が前年同期比4.4%増の907億ドルになると予測している。これは世界のゲーム市場の半分以上を占める事になり、その原因はPCやコンシューマーゲームに比べて、スマホゲームが受けたコロナの影響は遥かに小さいものであるため。
数字は若干下がっているが、ゲーム市場の長期的な成長は楽観的なものである。ただし、2020年の爆発的な成長を維持することは出来ない。「Newzoo」によると、今年の数字のわずかな減少は一時的なものだ。ユーザーはどのようにゲーム活動を行っているかはより複雑になっているが、ゲームユーザーの数は増え続けていて、今後は更なる成長を遂げると予測されている。
現時点では、アジア太平洋地域のインターネットユーザーは圧倒的に多く、世界の55%を占めている。アジア太平洋地域のユーザーの割合が高いのは、人口の多い中国の影響が大きいですが、インドや東南アジアなどの地域の貢献もある。
しかし、ゲームの収益に関しては、ヨーロッパや北米の消費者指数は40%を大きく上回っている。注目すべきは、この二つの市場は、2021年の全世界のゲームユーザー数の4分の1以下である、欧州が14%、北米が7%を占めているとのこと。
ヨーロッパや北米の多くの大手企業は、中東、アフリカ、ラテンアメリカの市場に注目している。これらの地域は、世界で最もゲームユーザーの数が急速に成長している。これらの市場が成長する主な原因は、インターネットユーザー数の増加、ネットワークインフラの整備、スマートフォンやモバイルインターネットの普及がもたらした影響によるものだ。
同じ理由で、欧米のゲーム開発者は、成長市場である中国、インド、東南アジアなど、アジア太平洋地域で最も有望な市場をターゲットにしている。
アジア太平洋地域におけるスマホゲームに対する需要と、全ての市場におけるスマホゲームの普及により、今年は世界中の30億人のゲーマーのうち、28億人がモバイル端末でゲームを遊ぶ事となる。それに対して、PCゲーマーは14億人、コンシューマーゲーマーは9億人で、人数には大きな差がある。
また、より多くのユーザーがプラットフォームを超えてゲームを遊ぶようになるにつれ、これらのデータにも多くのクロスオーバー現象が発生している。「Newzoo」によると、プラットフォーム間の境界がますます曖昧になっている原因は、同じユーザーが違うプラットフォームで色んなゲームを遊ぶようになったためである。
2020年から2021年にかけて、ゲームユーザーの成長率は5.4%に達しており、コロナウィルスの流行時期にゲーム市場に参入した新しいユーザーの多くは、このエンターテインメント活動に消費や投入を続けていくでしょう。今後も、さらに多くのユーザーがこの市場に参入してくると予想される。
2015年の時点で、ゲームユーザーの数は20億人を超えていた。そして、2024年にはその数は33億人に達するが、その頃には多くのユーザーのゲームへの関わり方も変わっている可能性がある。
ゲームは既に現実世界の延長線にあり、人々はゲームを通じてパーティーや祝日などのソーシャル活動を完成する事が可能となっていた。「Newzoo」は、ゲームの世界ではデジタルアバターを自己の表現として使用し、他のメディアでは実現不可能なソーシャル・感情的体験をもたらす事が可能で、ユーザーにより豊かなソーシャル生活を提供することが出来ると述べた。